当研究所は、2010年に全国各地の郷土芸能が廃れていることを知った代表者が、多くの研究者、日本音楽専門誌のバックアップのもと、理由を探るために日本中を歩き、地域創生に早くから取り組んだところから始まりました。日本の郷土芸能の調査だけではなく、実際の地域おこしに関わった実践の中で記録した様々な研究を生かして、多くの地域にその地の文化を取り戻したいと願う皆様のお役に立てるよう、地域ナビゲーター、講師を中心にフィールドワークを続け、研究資料を保存していくと同時に、地域創生の中心になって動ける人材の育成を続けています。

宮崎神楽を中心とした日本の神楽の研究

播州音頭と関西地域に分布する音頭全般の調査・研究・継承

日本各地の郷土文化の調査・研究・継承

日本の作業唄・しごと唄の調査・研究・復曲

日本のしごと唄シリーズ(足立七海)

郷のしごとを綴る『郷音舎』

海のしごとを綴る『海響舎』

山のしごとを綴る『山響舎』

人間のカラダのリズム、世界のリズム、自然のリズム、天体のリズムの探求

なぜ郷土芸能が消えたのか

伝統を守るということ

日本の伝承方法とその意味

田楽の研究

陣太鼓の研究

武田信玄や勝頼が用いたことで有名な陣太鼓は、日本中の様々な地域に見られ、兵庫県でも三木城の合戦時には、太鼓を背中に背負う絵が見られる。
この陣太鼓についての屏風絵や古文書、各地の文献などを調べ、それを現代風にアレンジし、地域の郷土芸能である合戦口説きとも言える播州音頭と組み合わせて絵巻としたのが、武陣太鼓の始まりだ。この芸能は、三木市で毎年行われてきた別所公春まつりを盛り上げたいという地元の甲冑倶楽部からの相談により当研究所で組み上げ、作曲、編成、学生の育成も担当した。10年間、奉納を継続した後も、神戸市北区を始めとする様々な三木城の合戦の跡地の物語を音楽にまとめ続けている。

日本のふるさと音めぐり

2010年、日本中の郷土芸能が消えていることに気付き、記録、調査と継承を目指して立ち上げたプロジェクト。民族音楽学者、日本の音楽専門誌、日本の音楽財団などのご協力のもと、和楽器演奏家(太鼓、三味線、笛)、写真家、ウェブクリエイター、野菜ジャーナリスト、イラストレーター、デザイナーで「日本のふるさと音めぐり」プロジェクトを立ち上げ。舞台と書籍、ウェブの3つで郷土芸能、故郷の食などを発信する企画を準備するが、本当にこの企画が日本の音を受け継ぐことになるのか?という問いのもと、代表者2名が兵庫県の田園が広がる地に移転。
東経135度線が頂上を通過する神出神社(兵庫県神戸市西区神出町)の麓に稽古場「郷音舎」を構え、足元の音の記録と、その継承方法についての社会実験をスタート。

日本の音の研究

執筆に関わった書籍など

200CD邦楽(立風書房)
第1章 新感覚をになうアーティスト
第2章 津軽三味線の神髄
第3章 世界へ開かれた和太鼓の響き
第4章 地域への想いがはぐくむ「うた」
第5章 南の島唄と北の伝承歌
第6章 街角に息づく庶民の「芸」
第7章 古典の継承と新時代の創造
編著者(50音順)
足立七海
伊藤由貴子
岩下公子
大須賀猛
太田暁子
織田麻有佐
北中正和
田坂州代
田中隆文
長葉子
伏見奏
星川京児
松村洋
茂木仁史
森田純一


学校やこども園、福祉施設での和太鼓導入についての研究

おもなワークショップ実施・指導校 
イギリス・シュタイナースクール/オーストラリア・ワナルー高校/東京都立東大和高等学校/桜華女学院高等学校(東京)/長野県岡谷南高等学校/長野県岡谷市北部中学校/西部中学校(長野)/オーストラリア ワナルー高等学校/ 諏訪養護学校(長野)/緑が丘小学校(兵庫)/緑が丘東小学校(兵庫)/えびす保育園(兵庫)/広英保育園(兵庫)/横浜国大附属小学校(神奈川)/釜利谷中学校(神奈川)/三木高等学校(兵庫)/売布保育所(兵庫)/海響太鼓(長野)/万年太鼓(長野)/八幡本陣ともえ太鼓(福岡)/三木太鼓(兵庫)/三木武陣太鼓(兵庫)/日本太鼓塾(神奈川)/芦屋山手太鼓(兵庫・芦屋市)/母里保育園(兵庫・稲美町)/小浜保育園(兵庫・宝塚市)/売布保育園(兵庫・宝塚市)/ほか

■おもな大型ワークショップ・舞台・講座の企画・制作実績 
2010 文化庁「子どものための優れた舞台芸術体験事業」講師に選任 
2010 世代間交流学会(兵庫教育大学)主催の「世代間交流活動 ぽんぽこ音あそび」(ワークショップ製作・演奏・指導) 
2011 兵庫県乳幼児子育て応援事業」(プロデュース・演奏・指導) 
2012 兵庫県立高校インスパイア講師(和太鼓)に選任 
2014 JICA「アフリカ地域 地域保健担当官のための保健行政B(仏語圏)」(指導・演奏・舞台プロデュース) 
2015 農業と音楽とのコラボレーション「農村にしごと唄ワークショップ」(しごと唄監修・演奏・指導) 
2015 兵庫県宝塚市事業(作曲・振付・演奏・指導)ほか 
2018 イギリス・シュタイナー学校ワークショップはじめイギリス全土での単身演奏ツアー 
2019 「作曲家と演奏家による組太鼓・新作公演 風の太鼓〜インドラの網(宮沢賢治作)に寄せて(作曲 高橋久美子/神戸・ピフレホール初演) 
2021 兵庫県淡路市立サンシャインホール「打って歌って踊ろう 豊作・豊漁祈願と祝いの太鼓」(主催:神戸国際ステージサービス株式会社/しごと唄監修・指導) 
2022 兵庫県淡路市立しづかホール講師(主催:神戸国際ステージサービス株式会社企画・指導) 

執筆に関わった書籍など

学宝社「Music Study」
中学校の音楽の教科書に付随した音楽ワークブック。

組太鼓と津軽三味線のアーティスト研究と音楽愛好家へのアプローチ

執筆に関わった書籍など

邦楽ジャーナル/津軽三味線と太鼓の専門誌バチバチ

【担当コーナー】巻頭グラビア「Taiko Rord」
【担当期間】2004年7月~2007年9月 
【取材・文】天海なつ 
【撮影】青柳聡・小坂淳ほか
※敬称略
■2008.7月号 太鼓奏者 山本綾乃
「ソロ奏者として独立し、迷いながら進む山本綾乃の日常を追った」
■2008.6月号 カート&ブルースDUO
箏演奏家 カーティス・パターソン/尺八演奏家 ブルース・ヒューバナー
「桜前線ツアー、紅葉狩りツアーなどユニークなシリーズ名で日本全国を駆け巡る。彼らがライブで大事にしているものとは。」
■2008.5月号 津軽三味線演奏家 佐藤通弘
「紆余曲折を経て、佐藤が一生をかけて追求する音」
■笛師 蘭情  
「演奏家に求められる音が大きく変化している今、彼らと並び新しい音を求め続ける笛師・蘭情を追った。」
■邦楽囃子方 望月晴美  
「囃子そのものの地位をあげたい 女性囃子方の仲間とともに道を切り拓く望月の本音を聞いた。」
■舞踊家・太鼓奏者 小島千絵子 
「男の太鼓とは一線を画す女の太鼓 花八丈。小島が女打ちという表現にたどりついた背景とそこにこめる思いを聞く。」
■笛・尺八演奏家 竹井誠
「さまざまな楽器奏者から厚い信頼を寄せられる竹井誠の素顔を追った。」
■太鼓ドラマー ヒダノ修一
「常に新境地に向かい続けるヒダノ。自分の思いに忠実に生きる姿を追った。
■太鼓奏者 小口大八
「日本だけでなく世界へも広がりをみせる太鼓グループ 老若男女が太鼓を楽しむことができるスタイルを生み出した地に足を運んだ。」
■2007.11月号 伊藤多喜雄 
「みんなTAKIO BANDを通ってきたと言えるほどに数々の邦楽演奏家を輩出してきた伊藤多喜雄。時代の先頭に立って、邦楽界、民謡界を切り拓いてきた道のりとエネルギーの源を聞いた。」

【担当コーナー】巻頭グラビア「Taiko Rord」
【担当期間】2004年7月~2007年9月 
【取材・文】天海なつ 
【撮影】青柳聡・小坂淳
【企画コンセプト】
どんどんと世界へ飛び出してゆく津軽三味線と太鼓の奏者たち。
ロック、ポップスが全盛の今の日本のミュージックシーンでも、ここまで国際的に活躍している演奏家、アーティストが多いジャンルはまれではないでしょうか。
そんな彼らが、自分の楽器とどう向き合い、どこを見ているのか。
毎回、カラーのグラビアと、それに対する1ページのインタビューで、彼らの人生を深く深く追求しました。
■2004.7月号 林英哲 
「鬼太鼓座、鼓童の創設以来のトッププレイヤーとして11年 その後ソリストとして22年 彼の歩んだ道のりは太鼓ブームが起こった道のりそのもの 先頭きって走り続ける林英哲は今何を思うのか」
■2004.8月号 TAO   
「和太鼓を世界に通用するエンターテインメントにしたいと集まった若者たち。十数年かけてようやく今年、日英同時デビューする彼らが今日まで歩んだ道のりとは…」
■2004.9月号 レナード衛藤
「ニューヨークで生まれ、日本で育ったレナード衛藤 独創的なスタイルで太鼓音楽を発信する彼は どこに立ち、何を見てきたのか」
■2004.10月号 時勝矢一路
「オーケストラの打楽器奏者から鬼太鼓座リーダーへ さらに自分のグループを率い、世界を巡った「太鼓表現師」時勝矢一路 いま、彼はなぜひとりで太鼓を打つのか」
■2004.11月号 浅野町子
「太鼓店に生まれ、太鼓に囲まれながら水泳一筋だった女の子 ひとりの女の子が太鼓の面白さに目覚めていった道のりとは」
■2004.12月号 今福優
「石見神楽のなかで生まれ育ち 豊かで味わい深い太鼓を打つ今福優 独特の味を作り出してきた彼の人生とは」
■2005.1月号 松本源之助
「大正13年、東京・日暮里生まれ、里神楽を職業として七十数年。松本源之助が今、思うこととは」
■2005.2月号 高野右吉
「舞台用にアレンジされ、全国各地で演じられている秩父屋台囃子 その原型を受け継ぐ本場、秩父の高野右吉は何を思う」
■2005.3月号 上田秀一郎
「期待の若手奏者・上田秀一郎、和太鼓松村組を離れ、林英哲に弟子入りしたその決意とは」
■2005.4月号 ヒダノ修一
「祝・ソロ活動15周年 彼が歩んだ道のりとは そして今、彼の音楽人生を支えるものとは」
■2005.5月号 亀井広忠
「3歳から大鼓とともに生きてきた亀井広忠 その歩みとは そして今、目指すものとは」
■2005.6月号 AUN(良平・公平)
「12年間、旅から旅を重ねてきた2人 AUNとして独立して5年、今なにを目指すのか」
■2005.7月号 たいこ楽団ひのき屋
「函館で結成して7年、ひのき屋カラーを確立しつつある 次なる課題とは」
■2005.8月号 鬼太鼓座
「座員の引退、田耕の死去などめまぐるしく変化してきた鬼太鼓座 10年を共に歩んだ吉田敬洋の目を通して、その姿を浮き彫りにする」
■2005.9月号 大江戸助六太鼓
「粋でいなせな大江戸助六太鼓スタイルには 江戸っ子兄弟の魂が宿る」
■2005.10月号 TAIKOZ
「オーストラリア唯一のプロ集団「TAIKOZ」は、遠い異国・日本の太鼓になにを感じ、どう向き合うのか」
■2005.11月号 OSAKA打打打団天鼓
「とにかくオモロい 迫力満点 太鼓という世界の中から飛び出した彼らが目指すものとは」
■2005.12月号 藤本吉利
「佐渡の國 鬼太鼓座から鼓童へ 常に変化し、成長を遂げてきたグループと共に歩んだ 藤本の大太鼓への思いとは」
■2006.1月号 小泉謙一
「ソロコンサート開催で好発進の2006年 英哲風雲の会、欧州での活動、上妻宏光のバックバンド参加での蓄積が花開こうとしている」
■2006.2月号 地下朱美
「炎が燃え尽きるまで打つ 女性奏者がめずらしかった時代から、炎太鼓を率い、激しく打ち込む女性の太鼓を作り上げてきた地下の思いとは」
■2006.3月号 木村優一
「和太鼓松村組で10年、関西で活動してきた木村優一が、次の挑戦を目前にした意気込みを語る」
■2006.4月号 淺野香
「太鼓やディジェリドゥーで独自の音楽を展開し、カリスマ的な人気を誇るGOCOO そのリーダー・淺野香の太鼓の根底を流れるものとは」
■2006.5月号 大沢しのぶ
「市役所に勤めながら、プロ奏者と共に舞台に立つ。究極のアマチュアと呼ばれる大沢しのぶが模索する生き方とは」
■2006.6月号 富田和明
「和太鼓☆新紀撃など笑い満載の舞台を作ってきた富田 この夏行う完全一人の三日間連続公演とは」
■2006.7月号 津村明男
「三宅島に全島避難指示がだされてから6年 津村明男を支えたのは」
■2006.8月号 林田ひろゆき
「名前を変え、すべてをリセットするという林田 何と向かい合い、どこを目指すのか」
■2006.9月号 佐藤健作
「長野・戸隠に移り1年半 太鼓にかける思いと危機感を語る」
■2006.10月号 渡辺洋一
「太鼓界のアマノジャク的存在を目指し、洋楽との融合など、新しい分野に挑戦していった渡辺が、たどりついた太鼓とは」
■2006.11月号 新垣千里
「戦争と平和を題材に太鼓と笛で作曲に挑んだ新垣千里 戦争を知らない世代の彼女はどう挑んだか」
■2006.12月号 金刺敬大
「兄弟3人のユニット は・や・との長兄・金刺敬大 一人の若手奏者として、今何を思い、何を目指すのか」
■2007.1月号 川田貞一
「秋田のわらび座で生まれ育った川田貞一がGONNAで追い求める太鼓とは」
■2007.2月号 壱太郎
「鬼太鼓座を退座後、ソロ奏者の道を模索する壱太郎 今、改めて故・田耕と向き合ってきた時を語る」
■2007.3月号 関口範章
「和太鼓と韓国打楽器チャンゴに向き合ってきた今、関口範章がめざすこととは」
■2007.4月号 秀
「2005年に独立後、リノヴァティオ、カスケットとユニークなユニットを結成して活動する鳴物師・秀のこだわりとは」
■2007.5月号 中条きのこ
「指導に情熱を傾ける中条きのこ そのことが演奏家としての彼女を支える 太鼓にかける思いを聞く」
■2007.7月号 加藤木朗
「日本各地の芸能をモチーフにして舞台を作る 加藤木朗が語る自分の役割とは」
■2007.8月号 高田淳
「様々なグループに所属し、サポートメンバーとしても信頼を集める高田淳 地元にしっかりと根付いて歩く彼の生き方を追った」
■2007.9月号 河乃裕季
「力を抜いて打つ 様々な分野から柔軟に吸収し、太鼓の打法を追求し続けてきた河乃の歩みを追った」

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