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ようこそ!

郷音舎の舞台作品「みずほの国の米のうた」


さとおと太鼓研究所・教室の
公式ウェブサイトにお越し頂き誠にありがとうございます。

私たちは「日本の文化は郷土から」をコンセプトに、日本の美しい大自然、人々の暮らし、祭り、歴史を掘り下げ、現在は消えてしまった良き文化に光を当て、舞台上に描く活動を行ってまいりました。

屏風絵、古文書、たくさんの研究者の方々の文献を手に、フィールドワークなどを通じて五感を研ぎ澄ませ、日本の和歌に代表される感受性豊かな世界を、もう一度、人々の手に取り戻すため、和太鼓だけでなく、篠笛、能管、龍笛、三味線、琵琶、尺八、箏などさまざまな和楽器演奏家の皆さま、郷土芸能継承者の皆さま、農業、漁業、林業など日本のしごとを受け継ぐ皆さま、織物、漆器、やきものなど伝統産業の皆さま、武道、舞踊、仏教、神道など様々な分野の継承者の皆さまに学びながら、日本の太鼓文化について深く掘り下げる研究活動をしております。

東経135度線が通過する神戸市西区神出町と淡路市の2カ所を本拠地とし、自然農、自然漁をいとなむ生産者の皆さまと繋がり、衣食住すべてにおいて、日本がもともと持っていた人間の身体と自然とに調和した文化、また、常に海を越えて渡ってきた多くの文化を吸収し、取り込んでいった文化の最先端にある「組太鼓(くみだいこ)」という立ち位置を生かし、東と西の文化の融合を試みています。


おもな活動

さとおと太鼓教室

初心者の方から楽しめる和太鼓教室です。
大人数でたくさんの太鼓を打ち鳴らす「組太鼓」(くみだいこ)は戦後に生まれた日本で最も新しい音楽形式ですが、太鼓そのものは、縄文時代の埴輪にも太鼓を打つ人の形が残るように、人間の歴史とともにあった楽器です。

教室では、組太鼓を切り口に、日本の祭り、人間の身体のリズム、太陽や月などの自然リズム、大陸からの文化の流入、日本人特有の発声方法、身体の使い方などにせまります。

当教室の監修を行っている代表者は現在の芸能の場でもほとんど残っていない徒弟制にて組太鼓、古式打法の創始者のもと、神社奉納など本来の芸能者の在り方を10代から約10年の修業を通して学んできた芸能者です。また、太鼓を打ちながら唄う打法、地域の郷土芸能、世界中の打楽器を現在も学び続けています。

それらを集大成し、頭ではなく、身体を通して、五感を研ぎ澄ませてゆくことと、太鼓を打つことを通して心身ともに健やかな生き方を追及できる教室を目指しています。


郷音舎(さとおとしゃ)

郷音舎は、日本の「しごと」に焦点を当て、人間の身体のリズム、作業リズム、自然リズムを実際に体験しながら、現在は歌われていない多くの作業歌を蘇らせる活動をしています。
むかし、田植え、酒造り、そうめん作り、ありとあらゆるところに歌がありました。
歌は間をはかるものであり、時間をはかるためにも歌われていました。
現在では、昔ながらの作業方法を多くの専門家の皆さまのご協力で体験させて頂き、ひとつひとつ丁寧によみがえらせる活動をしております。
2010年から2019年にわたって作り上げた「みずほの国の米のうた」は、日本の稲作にまつわる四季を朝陽が昇る朝から月が浮かぶ夜までの1日に凝縮して描いた作品です。
日本芸能は稲作、米と深く関わっています。
稲の豊作を願う信仰行事は、大別して「田遊び」と「田楽」にわけられます。田遊びは御田、春田打、田植神事とも呼ばれ、正月もしくは田植え時に豊作を願って行われる儀礼、田楽は田遊びよりも音楽的、舞踊的に洗練された感のある芸能で、中世には能を取り込み、田楽能として愛好されました。田楽は、もともとは仕事唄を唄いながら囃していたものが芸能化したとも言われており、そんな日本人と共にあった米づくりに光を当てた作品です。

いなきかけ唄をよみがえらせるための体験


武陣太鼓(ぶじんたいこ)

武陣太鼓 10年間は地域の高校生たちによって受け継がれてきました

武陣太鼓は、戦国時代に軍楽として使われていた「陣太鼓」に着目し、古文書などからその楽器編成を調べ、音楽団として蘇らせた団体です。兵庫県三木市の三木甲冑倶楽部さん主催の「武者行列」や地域の祭りをなんとか盛り上げたいという相談が持ち込まれたところから、三木城の合戦の歴史をテーマとした音楽作品を演奏し、行列にも対応した編成を生み出しました。また、三木市で盛んに受け継がれてきた「播州音頭、吉川音頭」と呼ばれる盆踊りや年中行事で大切にされてきた音頭から、合戦の歴史を綴った作品を組み合わせ、音頭で語りながら物語が展開していく動く戦国絵巻のような太鼓曲となっています。
この団体は、そもそものきっかけが、地域での祭りや郷土文化の継承の悩みを解決するための方法を模索して当研究所で方法論を現実化したもので、結成時は地元・県立三木高等学校の生徒会により行われ、その後、10年間、学校内に置いて受け継がれました。その後、継承の本体を研究所とし、そこで確立させたものを地域、学校と共同運営するため、現在は研究所にて新しい作品作りを行っています。


出張教室・演奏会

こども園、学校、施設への出張教室や演奏会も行っています。
特に、保育士さん方への和太鼓、篠笛などの歴史や指導法についてのご相談はとても多く頂いております。教室では、和太鼓だけでなく、獅子舞やしごとうた、わらべうた、祭り遊び、影絵、人形劇など、いろいろな切り口から、太鼓の音や日本の間を楽しんでいただけるプログラムをたくさんご用意しています。
また、それをきっかけに、定期的にご指導に伺い、毎年、新作を創り上げているこども園さん、小学校、児童館の皆さんとも年間を通して繋がりを持っています。